ディアッカ

ヒメアノ〜ルのディアッカのネタバレレビュー・内容・結末

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

安藤、岡田、ゆかを中心とした三角関係恋愛模様を描く前半部は濱田岳、ムロツヨシの得意とする「間」の演技によってあったかい空気になった劇場を完全に冷やし切るセックス&バイオレンスwith森田剛
映画も折り返し地点を迎える頃までタイトルも出なければ、森田剛も全然出てこないだけに恋人としての初夜を迎えている二人の愛の巣を遠巻きに見つめる森田剛と、不穏な音楽とともに流れるヒメアノールのスタッフクレジットの異質感がとても光る
ここから物語は加速度的に進行し、森田剛の虐殺ショーが開幕。
バックで彼女にパコパコする濱田岳と暴行され意識朦朧とする女の背中を鉄の棒でリズミカルに叩きまくる森田剛のシーンを交互に見せる悪趣味な演出はナンセンスなcoolを感じる
森田剛演じる森田は過去のトラウマから目覚めてしまった後天的サイコパスであるため、何でもかんでも噛み付く狂犬というよりは弱者を食い物にするハイエナというような気質であり、女をメインに付け狙う点もさることながら、一般的に「DQN」と言われるようなオラついた奴らにはほぼ無抵抗でボコボコにされるというところが、トラウマによる人格崩壊への同情は感じられない(感じさせない)嫌なキャラに仕上がっている。
それにしても森田剛の憔悴しきったキチガイ演技の完成度。森田剛自身、深い闇を抱えているのではと感じざるをえない。
ディアッカ

ディアッカ