たむたむ

サウスポーのたむたむのレビュー・感想・評価

サウスポー(2015年製作の映画)
3.4
「守れなきゃダメなんだ」

『トレーニング デイ』や『イコライザー』などで知られるアントワン・フークア監督とジェイク・ギレンホールがタッグを組んだドラマ。
アマプラ見放題終了間近だったので鑑賞。

過激なスタイルでチャンピオンにまで上り詰めたものの、激しい気性が仇となり最愛の妻と名声を失ったボクサー・ビリーが、引き離された娘のため再びリングに立つべく奮起する姿を描く。

実は本作、元々は1979年の作品『チャンプ』のリメイクとしてエミネムが企画したのが始まりだそうで、エンドロール主題歌も提供しており、内容も彼の半生を1人のボクサーに置き換えたもの。
チャンピオンが栄光を失い、自身の子と向き合いながら再起をかけ奮闘する…という、ほぼ同じプロットながら、ラストだけは違った脚色がされており、内容は至って平凡なストーリー。

ジャケには堂々と「感動率92%」と銘打ってますが、見所といえば約6カ月間に渡る肉体改造で臨んだという、主演ジェイク・ギレンホールの徹底した役作りによる演技くらいなもので、総評としてはそれほどでも…というのが率直な感想。

レイチェル・マクアダムス扮する妻モーリーンが、序盤で暴動に巻き込まれて命を落としてしまい、そこからビリーの人生が転落していくわけですが、登場人物の描き方が浅く、ギレンホールの演技力をもってしても余り感情移入できず。
全ての原因は自身にありながらも、大雑把すぎる展開には疑問が付き纏ってしまいました(^^;;

とはいえ、クライマックスのファイトシーンは息を呑む迫力ですし、題材的にも人によっては感涙必至の作品なんじゃないかなと!
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