このレビューはネタバレを含みます
主演のジェイク・ギレンホールの演技に魅せられた。
役作りの為に世界王者のボクシングスタイルを学び、8ヶ月間休み無しでのトレーニングをしたと知り、感服。
あの臨場感溢れるラストのボクシングシーンではその場にいる観客のような気持ちで、ビリー・ホープを応援せずにはいられなかった。
あのカメラワークも、その高揚感を煽る一因になっていたと思う。
また、ボクシングシーンとは別に瀕死の妻・モーリーンを抱き抱えている時のジェイク演じるビリー・ホープの表情があまりにも悲痛で涙腺が緩んだ。
構成も王道と言えばそうなのかもしれないが、ラストに至るまでの事件の起こし方、起こすタイミング等こちらが虚を突かれるタイミングは何度かあったように思えるし、それが「展開の予測をさせない」という意味でも良い効果を生んでいたのでは、と。
極端に予想外を求める作品も多い中、真ん中ストレートで振り抜いてきたこの作品が心に響いた。