小龍

彼女がその名を知らない鳥たちの小龍のレビュー・感想・評価

4.0
冒頭から方々にクレームを放ち、不平不満を漏らしまくり、過去に縛られる女・十和子役に蒼井優。

その十和子に異様な執着を見せる汚らしい同居人・陣治役に阿部サダヲ。

ちょっと、蒼井優の芝居が上手すぎますね。

日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞するのも頷けます。
いや頷くというよりも当然だと言いたくなるほど。

原作を読んだ方は物足りなさ等あったのでしょうか。

展開としては所々これは流石に無いんじゃない?という急なモノがチラホラ見受けられつつも、ミステリー作品として一級品の伏線がビッシリと。

ラストへの展開は目を離せませんでした。

そして"登場人物全員クズ"というキャッチコピーに違わないクズすぎる登場人物達。

皆さん本当に素晴らしいクズっぷりでした。

人生の反面教師達がそこにいました。

その反面教師達の台詞に、自分もそういう軽薄なことを言ったことがないかと自問自答させられました。
しっかりしなければな、と。

とても面白かった。

もう一回見たいくらいです。
小龍

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