片腕マシンボーイ

モヒカン故郷に帰るの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

モヒカン故郷に帰る(2016年製作の映画)
4.0
龍平祭ラスト!(ホントは豊田映画も見返したかったが一旦ここまで、他の作品のレビューも溜まってるしね…)
劇場鑑賞以来久々
寅さんやデコトラギャルシリーズ好きなのに今更だが僕って人情モノ好きなんかな?「青い春」と並んで龍平さんベスト作品

売れないデスメタルバンドのボーカリスト永吉は彼女の妊娠を機会に6、7年ぶりに故郷へ帰る
久々に帰ってきた長男が嫁を連れて帰ってきたと宴会が開かれるが
お開きとなった直後に親父が倒れてしまう
親父は末期のガンに侵されていた…

まずはやっぱりキャスティングがハマりすぎ
ボヤっとした兄ちゃんやらせたら右に出る者はいない龍平さん
龍平さんのユルい嫁あっちゃん
柄本明ともたいまさこは言わずもがな
4人の醸し出す空気感が最高
以前に観た時はばーちぃは苦手やったけど、今はポケモンのおかげで仲直りしつつあるからまぁ悪くなかったしな

今まで親に心配ばかりかけてきた永吉が病に倒れた親父になんとか親孝行しようと不器用ながら頑張る姿に笑わされたり泣かされたり
もたいまさこ演じる気丈な母親が時折見せる寂しげな姿にしんみりさせられたり
無邪気なあっちゃんの明るさに安堵し
柄本明と吹奏楽部員達の関係にやっぱり笑わされる
感情を良いように弄ばれましたよ

僕ももう永吉と同世代
親には年に2、3回会っている
2人とも全然元気だがやっぱり久々に会うと「年とったなぁ」って感じる
永吉が吹奏楽部の野呂くんに「やっぱり親って死ぬんだなぁ」って話すシーンがグサって刺さってね…
永吉ほど迷惑はかけてはいないと思うがそれでも親にはけっこう心配かけてきた自覚はあるから

ラストに人情モノの王道で締めるのかと思えば、序盤の伏線を回収しての最高かつ最低なオチが!これは好き嫌い別れる
でも年寄りほど笑って観そうやなぁ、ゲラゲラ
マシンボーイは大好き!

しかし学生の頃にモヒカンにしてバイトをクビになった経験者としては、モヒカンに並々ならぬこだわりをもつ永吉と嫁あっちゃんの今後が心配です…
ってかメタルでモヒカンって珍しいよな、メタルは長髪、モヒカンはパンクちゃうか?

追伸
あっちゃんのメガネは正義!ぺろぺろ