見送る姿を観る映画。
売れないメタルバンドのエイキチが7年振りに里帰りする。父親が病気で倒れて余命短いことが分かる。その時エイキチは、家族はどう振る舞うか…。
これ、最高に面白いです。
結構ブラックな笑いも多いんですが、なんか温かいのです。死にかけている病人を過保護にすると息が詰まりますよね。この映画はそうじゃなくて、突き放すところは放り投げちゃう。でも、見守るような温かい眼差しを感じます。
僕の笑いのツボにどハマりでした。
そして、涙のツボにもどハマり。
親が死ぬとはどういうことなのか。家族とは何なのか。優しく強く投げかけられます。
フェリーで帰る息子たちを見送るシーンが何度かあるのですが、そこに作り手の力が入っている感じがしました。とても大事にしたい部分だということを受け取りました。
ちょっと言い過ぎかもしれませんが、観終わった直後の興奮に乗っかって書いちゃいます。日本映画史上に永遠に残るであろう名シーンが幾つも映し出されます!
屋上の吹奏楽。
野呂くんとお父さんの病室。
ミラクル矢沢。
ストレッチャーの疾走。
沖田修一監督の作品は初めて観ましたが、この人、天才じゃないかしら。
泣き笑いの最高傑作です!