Nちゃん

雨にゆれる女のNちゃんのレビュー・感想・評価

雨にゆれる女(2015年製作の映画)
3.0
かつてある過ち(殺人)を犯した則夫は、現在は飯田健次という別人に成り済まし、勤務先の工場と自宅を往復するだけの孤独な日々を送っていた。
そんなある日、同僚の男が健次の自宅に女を連れて現れ、彼女を一晩だけ預かって欲しいと頼み込む。
これまで他人との関わりを避けてきた健次は断るが、同僚のあまりのしつこさに渋々彼女を預かることに。
女も健次と同じく何かの過去を背負っており、秘密を抱え、自分のことを語ろうとはしない。
ふたりはそれぞれの本当の姿を明かさないまま、次第に惹かれあっていく。


いくら姉のためを思っても人は殺しちゃいけない。
何らかの過去を背負った二人がこんな形で出会うのはいかにもドラマだが、ドラマだからいいのだろう。
お互い何もない同士、二人で助け合いながらも歩んでいけたら良かったのに、二人が苦しんできた過去と二人の過去が繋がった出来事があまりにも悲惨で、どちらかが引かないと耐えられなかったのかもしれないな。

このストーリーの暗さと二人が暮らす部屋の暗さ、始終重たい雰囲気が、二人の過去を物語っているようで良かった。あとずっと雨なのも。二人の関係が仲良くて、二人に未来が見えそうになったとき、家のガレージに一瞬光が差し込んだあのシーン良かったなあ。
大野いとの演技が下手すぎたのは気になったが。青木さんのクズっぷり最高。
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