mh

三つの顔のmhのレビュー・感想・評価

三つの顔(1955年製作の映画)
-
同じ部隊にいた戦友が東京駅で再会の約束を果たす。銀行強盗、八百長ボクサー、日雇い労働者が主人公のノワール群像劇。
要素があまりに「パルプフィクション」で、実際、中盤まではその通りに展開する。
めずらしくまじめに演技している伊藤雄之助。世話好きなごうつくばばあとその娘。様子のおかしい三國連太郎。ひとりで難病メロドラマやってる新珠三千代と取り合わせが絶妙で、掛け値なしにおもしろい。
ただ、終盤がなんとも雑。
ごうつくばああのくだりはやりっぱなしだし、労咳も同じく。三國連太郎に至っては、お前、いなくてもよかったのではという決着だった。
安部徹の心変わりがあまりに安易なんだけど、それまでに満足しちゃってたので、ぜんぜん許せた。
いろいろ惜しいけど、それを補ってあまりある楽しさでした。
面白かった。
mh

mh