Denkishino

ラ・ラ・ランドのDenkishinoのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.3
ミュージカルはなんだか苦手で、特に日本人のやるミュージカルはどうしても観ていられませんが、この作品はそう言った私の様な方も、騙されたと思って観てみると良いと思います。日本人ミュージカルは、思うに欧米人が歌舞伎や日本舞踊をやっているに等しいとすれば、きっと欧米人も観ていられない事でしょう。その文化と、そこに生きる人との本来の相性というものは必ずあるものと思いますし、それが文化の多様を生む事と言えるでしょう。

さて、大変に素敵な映画でした。ラストが尚、良し。このラストがあって、作品の良さを更にひと押ししている感があります。これはしっかり時間を取って、合間の挟むことなく観ることをオススメしたい。ミュージカルというとずっと歌って踊っているように思いますが、そうでもなく、合間の良い入れ方の歌と踊りでとても楽しい気分になります。衣装や風景も大変に綺麗でした。冒頭、黄色の服を着た長身の女性、「エクス・マキナ」でなかなかの存在感であったソノヤ・ミズノでしたね。ライアン・ゴズリングのちょっと憂いのある感と、エマ・ストーンの真っ直ぐな感の、その本人と役柄の相性が良かったと感じました。場面としては、終盤のエマ・ストーンのオーディションでの歌のシーンは情感に富み大変に良かったのと、最初の長回しはとても見応えがあります。そこからのタイトルへの繋ぎは、とても観客の心掴むものだったと思います。楽しく、時にはモヤモヤし、そして切なく。と、とてもエンターテイメントに溢れる作品でした。いやはや、これは劇場で観るべき映画でした笑
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