かえるのエリー

LION ライオン 25年目のただいまのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

3.8
Amazonプライムであなたにオススメに上がってきたので鑑賞。養子の話といえば先日「しあわせの隠れ場所」を観たが、私は本作の方が好きだ。


以下、ネタバレ感想


Google Earthが出た時の衝撃。世界中の隅々がパソコンの中で見れちゃうって、感動と同時に少し恐怖も感じた。迷子になってから緊張感が続く中、縁あってオーストリアの夫婦に迎え入れられ、なに不自由なく育ってきたサルーが、大学の友人から勧められたGoogle Earthによって人生が狂ってしまう様は、なんでも知りすぎてしまう現代の恐怖とも感じた。彼女に止められてもやめず、育ての親にも言えず、ただひたすらにルーツを探す様は、普通に養子に来ただけではきっとこうはならず、そこにサルーの贖罪の気持ちがあったからだろう。そういや、探し物って探してる時は見つからず、ふっとした瞬間に見つかったりするよね。

子役のサルーも超かわいかったが、青年サルーが海から登場した時は(おぉ〜、イケメンに育って〜)と目尻が下がった。この方はだぁれ?とキャストを見たら、わお!「スラムドッグ$ミリオネア」のジャミールだったのか! あれから8年、まぁ立派になってぇ〜(親戚のおばちゃん風) そもそも観ようと思ったのはお気に入りのニコールが出てるからだが、夫役の彼、デヴィット・ウェナムじゃないか! お久しぶり! ニコールと共にリアルオージーでオージー夫婦役、いい感じだった。

それにしてもインドのストリートチルドレンは根深い問題。前半は人身売買の匂いがプンプンで緊張感が続いた。タイトルがなぜLionか、それは映画の最後に語られるが、Lionには勇者という意味がある。