メモ魔

LION ライオン 25年目のただいまのメモ魔のレビュー・感想・評価

3.6
インドで行方不明になる子供は年間8万人。
その内の1人が起こした奇跡。

25年間会えずにいた家族が再会する。
それだけで涙が止まらない。
必死に息子の存在を確かめようとする母親、そして[ごめんなさい]を繰り返す息子。今までの辛い思いが一気に晴れる瞬間がよかった。

でも1番よかったシーンは劇中ではなく最後に流れる実際の映像。
育ての親と母親が抱き合うシーンがよかった。
ただじっと目を閉じ、溢れる感情を涙に乗せる。このシーンが自分には[本物]だった。1番心を打った瞬間だった。

光があれば影がある様に、善人がいれば悪人がいる。この映画は、インドで今も起きている光と影を伝えてくれる良い媒体だと思った。

[総評]
ノンフィクションの映画はリアルで起きている問題を世の中に訴えるのに1番インパクトのある媒体になる。それを強く感じた。一方で、やはり[伝えたい軸]がある映画と比べると少々見応えに劣る。当たり前の話だが、人1人の人生が万人の心を動かすなら皆自分の人生で満足するはずで、、、映画はそうじゃないから楽しいわけで。
うまく言葉にならないけど、中盤はストーリーを追うだけの展開になってしまっていたなって思った。ノンフィクションは面白さよりリアルを追求する方に重点を置くものなのかなと思った。
メモ魔

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