イタリア映画祭2007にて。

この上映の前に来日俳優・監督ら登壇の開会式があり、この映画がオープニング作品でした。「昨年のヴェネチア映画祭銀獅子賞」「本年アカデミー賞のイタリア代表」というのだから、自信作なんでしょう。

20世紀初頭にシチリアのアグリジェントから移民船でアメリカに向かう一家族を中心に、その希望と絶望をタヴィアーニ兄弟の初期作品を思わせる幻想的タッチで描く。（イタリア映画祭HPより）

時代背景をよく知る人には、彼らがどうしてアメリカにわたるのにあそこまで苦労するのか、分かるのだと思います。新大陸に夢を馳せて、一家総出で財産投げ打って渡るんです。船の中は奴隷船の如く、狭い寝床を確保して、口喧嘩しながら･･･。

そしてアメリカに到着した後も描いている。NYのエリス島に到着して、様々な検査を受けて「自由の国アメリカ」の幻想が崩れてゆく様･･･。けれど（私は）真の部分を理解していない気がしました。

一家に近づくイギリス貴族の美女をシャルロット・ゲンズブールが演じています（ゲスト出演かと思いきや、クレジットは1番目でした）。「恋愛睡眠のすすめ」ではなんだか冴えない一種オタク風の女性でしたが、このシャルロットは顔が小さく気品があって素敵です。