紅孔雀

天使にショパンの歌声をの紅孔雀のレビュー・感想・評価

天使にショパンの歌声を(2015年製作の映画)
3.7
評価の難しい、不思議な映画でした。
まず、いい点。
①ケベックの冬から春に向かう自然描写の秀逸さ
②現代的問題意識の的確さー教会の衰退、教育が担うべきは実学か教養(本作では音楽)かー
さらに、
③修道院長役セリーヌ・ボニアーの毅然とした演技
次に悪い点。
❶邦題のダサさ(ショパン以外も演奏するじゃん!)
❷最後が尻切れとんぼ(セリーヌ院長は結局左遷されちゃうんかい!)
葛藤がありそうなところもさらりと流して全体に肩透かしの感もあるのですが、一方、敢えてドラマチックにせず観客に阿(おもね)らない作風は、監督の信念を感じさせました。もしかして、事実に基づいたストーリーなんでしょうか? 繰り返しますが“不思議な映画”でした。
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