アノン

たかが世界の終わりのアノンのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.7
ドラン監督ってなぜこんなにも芸術的センスに恵まれているのですか…。いやもうまじで綺麗事とかじゃなくて儚いの…。とっても映像が儚くて美しいの…。

これはドラン監督にしか描けない映画。好き。

全く顔を合わせていなかった家族と12年ぶりに再会したルイ。彼は残り少ない余命を告白するため故郷へ帰ってきたのだが、なかなか話が切り出せず…

私の家族は休日になればすぐ一緒に外出するような仲の良い関係だから、彼らのような気まづい関係性は違和感しか無い。

まぁね、アントワーヌのような兄が居ればそりゃ家出るよねって感じなんだけど。

1番誰が可哀想かって、やっぱりシュザンヌだよね。兄ルイの記憶は幼い頃のしか無くて、もう1人の兄アントワーヌは中2なの?思春期なの?っていうぐらい突っかかって来るしとにかく頭にくる野郎だね。

でも最後は分かってたのかな〜と思う。家族だからね。たかが世界の終わりだもんね。(邦題良すぎる)

それを演技派の俳優さんたちが演じてるからすごい見入った。マリオン・コティヤールとレア・セドゥとヴァンサン・カッセルだよ?みんな視線「眼」の使い方がやべぇの。こんな人達とドラン監督が組んだら鳥肌もんの映像が出来上がるに決まってる。

あと大事なのが音楽。ミュージックビデオみたいに流れる美しいシーンと音楽。恋のマイアヒとか懐かしみが過ぎるわ。

ていうかオープニングの曲がまだ頭に残ってる。「家は救いの港じゃない」。こんな映画にピッタリの曲あるんだね。
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