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フィフティ・シェイズ・フリードのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.6
3部作×4シリーズ、グルグルローテーション。
Part.Ⅳ。3周目③。

『フィフティシェイズ』3部作、完結。
官能小説の映像化、、、なかなか攻めた、と思う。
普通の映画では描ききれない“それ”を、あえて話の中心に持ってきて、可能な限りに“それ”を貫いた。

ついに結ばれた2人。
煌びやかで幸せな新婚生活。彼の特殊な趣向に染まり、逆に時にはそんな彼すらも弄び、攻めればいなし、いなすなら攻める。
そんなもはやどっちかが欠ければ自分にはなれないような切っては切れない関係。

この最後の3作のこれまでの足跡がロールバックしてから“プレイ”、、、そして、、、このフィナーレ、なかなか美しい締めくくりになってた。

この3作目ではサスペンス要素というか、いわゆる幸せな彼、彼女への怨恨が2人に忍び寄る。

その怨恨は彼の生い立ちに関係していたモノだった。
2作目の最後で妙なそぶりを見せてたクビにされたアナの上司の男、彼がただの逆恨みではなく、いや、逆恨みだけどもただの復讐ではなく、クリスチャンのアイデンティティに触れる流れ。

クリスチャンもただのボンボンの御曹司ではなく、元は親に捨てられて里親に出されたところからここまで辿り着き、その過程で自分を否定し肯定する意味も含めて“それ”を身につける。

この彼の生い立ちと今の生活と、アナとの幸せな生活、これがどれほど紙一重の連続でたどり着いた奇跡なのか。

最後の最後でそんなサスペンスからのラブロマンスという王道路線に乗せてきた。

今回のトラブルにしろ、人間関係にしろ、これまでの2人にしか理解できないような束縛や不自由さがあってこそ、その中で育んできた愛だからこそ、乗り越えられたと言って良い。

そういう意味ではこの3作観て初めてこのシリーズが完成する。
ただのアブノーマルな性癖映画でもなく、ただのロマンスでもなく、独特な唯一無二のシリーズではあったと思う。

ダコタジョンソン、ホント綺麗だった。


F:1772
M:12188
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