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サベイランスのEikeのレビュー・感想・評価

サベイランス(2008年製作の映画)
3.1
ニューメキシコ州の砂漠地帯。
通る車もない片田舎の一本道で多重事故が発生。
しかし遺体が散乱するその惨状の蔭に凶悪なシリアル・キラーの影が見え隠れします。
地元の警察署に保護された生存者は3名:
彼等の同僚の警官(相棒は死亡)、ドラッグでハイになった若い女性(同乗者の男性は死亡)、そして8歳の少女(両親は死亡)。
やがて連続殺人事件を追うFBIが到着。
捜査官のエリザベス(J・オーモンド)とサム(ビル・プルマン)は生存者たちが現場にいたと思われる殺人者について何かを知っているものと判断。
3名を別々に尋問することに。
それぞれに設置したサーベイランス(監視)カメラが写しだす供述内容は次第に微妙な食い違いを見せ始める。
そこに新たな犠牲者発見の知らせが入った・・・。

ご存じD・リンチ監督の娘さん、ジェニファーの作品。
パパの諸作品ほど難解でもニューロティックでもなく、ごく普通のエンターティメントとして楽しめる作品になっております。
れっきとした「ミステリ」なので細かな感想を述べるのは野暮ってもんでしょうね。
ネタばれなしに感想を言えば「ミステリーサスペンス」としてはまずまずの出来と感じました。

いくつか過激なバイオレンスシーンもありますがあくまで中心となるのは3名の生存者への聴取過程。
誰が何を見たのか?誰が真実を語っていないのか、その理由は?
そして凶悪なシリアル・キラーはどこへ消えたのか?

クライマックスのギリギリまで謎が巧く引っ張られているのでラストの展開の妙が楽しめるものになっていると感じました。
舞台が片田舎の小さな警察署に限定されていることも効果的を上げております。
全く派手さはありませんが「小品」ながら中々しまった出来ですのでミステリ・ホラーファンなら楽しめると思います。
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