Carly

500ページの夢の束のCarlyのレビュー・感想・評価

500ページの夢の束(2017年製作の映画)
3.8
キノフィルムズさんの試写会にて。

ダコタの演技を観るのが久しぶりだったけれど、本当に彼女は観る度に魅力が増していて次が楽しみになる。きれいな顔立ちをしてるのにそれに媚びない演技力。素敵。

スタートレックを知ってても知らなくても好きになれる映画。優しくてあたたかい、けれど厳しい現実も美化せずに伝えてくれる。すべての結末を追いかけるではなく、観る側の想像に委ねられるところも良い。途中に出会ったあの二人は、あの老婦は、どうしただろうか。

ソーシャルワーカーの息子の一言には笑わずにはいられなかった。まさに毒舌である。恐らくは反抗期であろう彼は、周囲のあちこちに無闇に敵意を向けるのではなく、一人の人間として正しい考え方を持っていてとても魅力的。そして、クリンゴン語を話すあの警察官。恰幅の良い警察官に悪い人はいない、とさえ思わせてくる。彼の実直な優しさはウェンディに伝わっただろうか。その行方を想像することができるのもこの映画の魅力の一つかもしれない。
Carly

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