villjobba

ヴァレリアン 千の惑星の救世主のvilljobbaのレビュー・感想・評価

4.7
スターウォーズよりも古いフランス産スペースオペラの映画化!
日本公開遅すぎ!!この日を待ちわびていたぞ!去年の旅行中に映画館でやってたから観ちゃうか真剣に悩んだ。
他国ではあまり評判がよろしくなかったとのことで、少しの不安を持ちながら観に行ったら、結果は大大大満足、大大大興奮!私の内に眠るエンタメ映画大好き少年の魂が呼び起こされた!!

知っての通り「遠い昔、遥か彼方の銀河系で」で始まるスターウォーズ。
この一文により我々は、地球ともこの次元とも全く関係のない「ファンタジーなSF世界」に連れていかれる。ジョージルーカスの作り出した最高の異世界へと。
しかし、本作ヴァレリアン(&ローレリーヌ)は、2020年の地球から物語が始まる。多くの人が知ってるDavid Bowieの曲に乗せて、地球の人類が少しずつ銀河の知的生命体たちと交流を始め、やがて地球を離れていく。
こうして本作の舞台は、見た目は完全にファンタジーSFでも「我々の住む世界の未来」であることを教えてくれる。中国資本の影響で宇宙ステーションが中国産であることが強調されるところが、より現実感を与えている。
だからこそスターウォーズとはまた違ったワクワクがあるのだ!
様々なユニーク生命たちが互いに協力しながら作り上げた、大規模で視覚ドラッグ的な美しい世界観。これが自分の住む世界の未来かもしれないのだ!最高です。また、2時間ちょいの尺の中で、その舞台の広さが無限である様子を見せつけてくれるので、この物語では見えない部分も妄想しちゃう。スターウォーズ、ズートピア等と同様に、世界観の構築と魅せ方が上手い。すっかりこの世界観の虜になってしまった。

序盤からノンストップで迫力ある美しい映像の中でのアクションが繰り広げられ、脳がすごく疲れる。これは劇場で観なければいけない。
美しくユニークで大迫力の新舞台が続々登場し、他のスペースオペラと比較しても異星人と宇宙生物のバリエーションが半端なく、憧れるSFガジェットもたくさん。密度濃すぎ!

そしてキャストも好み。
調子乗ってるチャラ男感の出てるデインデハーンと、眉毛美女のカーラデルヴィーニュ。素晴らしいコンビ。ド直球のラブコメな展開は普段あまり好きではないけど、本作ではデレデレしながら観れる。
美しすぎて現世離れしている惑星で異星人が登場するOPの後で、突然チャラい男女の若者ががイチャつきながら冒険を始めるシーンへと移る。このギャップのおかげで2人をすぐに大好きになれた。

唯一マイナスな点を挙げるとしたら、途中大して悪人でもない人たちを主人公カップルが殺しまくってたところだろうか。
一応正当防衛っちゃぁ正当防衛だけど。基本的に主人公以外が死にすぎ。

とにかく本作は、子供の頃の私が地上波で楽しみにしていたエンタメ映画たちを彷彿とさせる、美しく楽しい娯楽映画でした。
久しぶりに最高の映画と出会えて嬉しい。最近ゲームばかりしてたけど、またしばらく映画ライフに戻るぞ~!
villjobba

villjobba