紅孔雀

グランドフィナーレの紅孔雀のレビュー・感想・評価

グランドフィナーレ(2015年製作の映画)
3.6
3大老名優、登場。ケイン 84歳、カイテル 78歳、ジェーン・フォンダ 80歳。因みに娘役レイチェル・ワイズ でも47歳 と結構のお年です。厳密には共演者ではないが、最後の場面に実名で登場する演奏家も、スミ・ジョー 55歳、ヴィクトリア・ムローヴァ 58歳と円熟の年齢。まさに、シルバーならぬプラチナ世代(©︎渡辺淳一)大挙出演であります。そして“照明の映画”と言うべき画像の美しさも特筆モノ。名言(「人間は醜いか美しいか。中間はただ可愛いだけ」「外界に出れば何がある? 若さだ」「子供は親の慄きを知らない」等々)も散りばめられ、傑作の条件は揃ってるんですが‥。ご免なさい、もうひとつノレませんでした。
監督が画面に酔って、ところどころ情緒に流れ過ぎているような気がします。多分それは、ソレンティーナ監督の若さ(弱冠47歳!)故の瑕疵なのかもしれませんが‥。
と言っても、後半の窓際の人物の描写や、本物の演奏家が奏でるフィナーレの演奏シーンには圧倒されました。この才能、もう少し見守っていきたいと思います(なんて、偉そうですいません。監督より大分年上なもので、つい説教口調です)。
紅孔雀

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