予想以上に面白かった。
「独身者は動物に変えられてしまう」という設定をものすごく上手く機能させていて、シュールでアイロニカルな世界観がすごく新鮮だった。
最初のうちはそのシュールさに笑いながら観ていたけど、後半から全然笑えなくなってきて、そこから「なるほどそこを描きたかったのね」という具合にしっかり段階を踏んで伝えたいテーマが出現してくるので、構成としてすごいよく出来てるな〜と思った。
ちょっと笑えるけど、ちょっと不気味で、ちょっとロマンチックで、でも全体としては悲哀に満ちていて(もはや絶望に近い)、これだけの要素が上手く溶け合ってるのが凄いなあというか、なんか新鮮な感じがした。
正直観てて心地の良い映画ではないけど、僕としてははっきり“面白かった”って言える映画だった。
でもラストはちょっと気に入らなかったかな。どんな意図があったのかはわからないけど。
ちはみに、僕ならオオカミか猫になるかな…。
