イランの街中を走る一台のタクシーの車内を舞台に、首都テヘランの空気感をリアルに描いたモキュメンタリー風作品。
タクシーに乗った人々の会話から、様々な人間模様や属性が垣間見える。みんな、我が強いぜ。
一見、ゆったりとした作品に見えるが、実は政府によって映画制作を禁じられた監督が、タクシー運転手に扮し、なんとか撮った作品とのこと。
会話の節々で、イランの独裁的な政治体制に対するアンチメッセージが散りばめられている。
イランは世界でも死刑がダントツで多い国。
政権批判をしたことで、死刑になる危険を冒してまで映画を作る勇気が凄い。
監督、穏やかそうな顔して、なかなかファイター。