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この世界の片隅にのbのネタバレレビュー・内容・結末

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

僕が言える事は何もありません。他のユーザーの方のレビューを読んでください。
ただ、一つだけ言えるのはまだ観てない方は是非劇場で観た方が良いということです。
この映画はMADMAX 4並みに音響にこだわっていて、空襲の轟音は勿論、虫や小動物のかすかな音すら繊細に表現しています。それにより自分がまさにその場所に居るような臨場感を演出されています。なので劇場で観ることをおすすめします!
また、のん(能年玲奈)さんがすずさんをこの上なく好演というか体現してて、もうすずさん本人としか思えませんでした。



以下駄文↓

ああ、えっと、言葉になりません。
それこそMADMAX 4を観たときもそうでしたが、凄すぎる映画を観ると圧倒され、言語能力と思考力が著しく下がってしまうのです。何か書きたい、凄さを伝えたい。しかし、どうも言葉になりません。言葉にしても過不足なく伝わる気がしません。この感じは観ないと分からないと思うので、是非観て欲しいです。本当の感動は簡単には言語化出来ないからこそ感動なのかもしれません。
号泣しすぎて死ぬかもしれないと思った映画は初めてです。とは言え決してお涙頂戴映画ではないのであざとさやくどさはありませんし、あくまでも作品にとって必要なものを描いてるだけなので、泣かせに来てる訳ではないと思います。ただ結果的に自分は泣けたと言うだけです。
今年ベストはこれに決めました。今年はローグ・ワンがまだありますがあっちも多分泣くけどもう本作がベストです!

呉の白いたんぽぽに囲まれ、たった一輪で必死に、そして力強くその地に根を張っていた黄色いたんぽぽは、まるで呉に単身嫁いで来たすずさんそのものです。想像力を奪われ絵を描くことを奪われ沢山の大事なものを失ったけどそれでも必死に力強く....。
すずさんは綿毛のように揺蕩いたどり着いたその場所が、どんなに過酷でも、しっかりとその場所に根を張って生きることが出来た。それは僕たちだって同じはず。人間の根源的な生命力みたいなものを肯定してくれてる様な、そんな気分にさせられました。
これは確かに反戦映画ですがその枠を越えた何か自分にとって欠けがいのない一本になりました。監督やのんさん含め全てのこの映画に携わった方々へ最大級の賛辞と感謝を送りたいです。
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