れいさんるるる

湯を沸かすほどの熱い愛のれいさんるるるのネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

静かで深い愛があるいいお話でした。
出演してる人がみんな上手!
静かとは言っても、映画的にガチャガチャしてないっていうことで、登場人物皆、うちに秘めたものが熱い。
ちょっとクレージーだったりします。

*探偵さんがとってもよかった。
*小さな娘さんとのラストに近いところのシーンが好き。
*子役の2人も自然でよかった。
*ラストびっくりしたけど、いいね!
*お母さんに会いに行くところで、置物投げちゃうシーン、すごかったです。
あのばばあ!!って心底腹立ちました。
*桃李くん抱きしめるとこ、あゆこちゃん迎えに行くところ、私もこんな人になりたいな〜って思った。
*宮沢りえさん、杉咲花ちゃんの名演はもちろん素晴らしくてずっと見ていたかったくらい。

お話は、伏線があって、仕掛けがあって
驚きがあって、わたしはこういうのが大好きです。びっくりさせられるのが。

泣かせようという演出ではなくて
でも皆の健気さに涙。
優しいんです、登場人物が。

母の愛、とか女性の優しさ、みたいな
「ははあーー」ってひれ伏すしかないものをテーマに使っちゃうのはどうなのか?って風潮が最近あるけど、
正直この映画にもそれはちょっと感じます。(良いか悪いか、ではなく)

女性を神格化しないで!
女性が我慢ばかりしていることが美徳みたいな話はやめて!という気持ち、わかります。そう言うドラマや映画よくありますよね。

この映画の場合、そこは、どう受け取るのかは人それぞれなのかなーと思う。

自分が子供を産んだ後の
ちょっと動物じみた気持ち「私が守る」みたいな使命感と、誰にも安心して任せられない必死な気持ちを、今は愛おしく思うし
「母は強し」ってのは確かにあると思う。

なので、そういうテーマそのものを
いやだとは思わないけど、もっと
母だけが特別って言うのはそろそろ
減っていってもいいかなって思う。

自分のことばかりで申し訳無いけれど、
母が本当に「母だけが小さい子供にできること」に夢中になれる期間(母が特別!な期間)って案外短いし
そこから先は周りの大人皆んなで、育てて行ければとってもいいとおもう。(私は意識して私だけが子供に夢中💕ってなりすぎないようにしてた)

あ。
そっか。結局、この映画は
お父ちゃんがちゃんと大人になってないから、お母ちゃん偉大、みたいになっちゃったのねーw

でもね、お母ちゃんは周りの皆が大好きで、皆をそのまま受け入れてるから(お父ちゃんのこともサクッと許しちゃってる)
決して母の自己犠牲なんかじゃないな。

自分の気持ちのまま、最後まで生き切った人の物語だったんだなあ。
私はあの夫無理だとおもうけどw
そこもまあ人それぞれでね〜。