マインド亀

ピッチ・パーフェクト ラストステージのマインド亀のレビュー・感想・評価

3.0
ついにコーラスムービーの傑作シリーズが大団円!なのにアクション超大作!?

●本作はみんな大好き!コメディシリーズ3作目!なのに93分とタイトな作りなので、これはきっとキャストのベラーズ卒業記念作品なのだな、と思って観ました。結果的にはだいたい合ってるのと、それでも良かったよな、と思えるラスト作品でございました。

●ベラーズの実力はすでに前2作で描かれているので、技術的な努力は皆無の本作。はっきり言って努力というものを全く描かれずにステージでは最高のパフォーマンスを披露するので、あとは問題が起らず最後までパフォーマンスをやりきれるかどうかにかかっている、という今までと違うハラハラ感(笑)を味わえます。
そこは3作目ならではの思い切りの良さだと思います。ダラダラと彼女らのコーラスグループとしての成長やチームとしてのまとまりを描かれても既視感ありありになるので、これくらいのコンパクトさのほうがちょうど良かったと思います。
やはりな、という感じですが前作での活躍は序盤では過去の栄光で、現状はぱっと冴えないベラーズの面々。毎回栄光をリセットするのも大変だなあと言う感じです。メンバー全員がそれぞれ未来への悩みを持った状態でツアーに参加します。

●前2作に登場のアダム・ディヴァインとスカイラー・アスティンは出演しないので、寂しい反面、ストーリーラインが絞られているの良かったと思いました。そのため純粋にベラーズのみの成長と卒業に焦点を当てた作りになっている…はずが…アダム・ディヴァインが登場しない分、コメディ要素としてレベル・ウィルソンへの比重がめちゃくちゃ高まっており、荒唐無稽さには拍車がかかって最大の見せ場がスパイアクションという…(笑)それも楽しませてもらいました!

●ベラーズの成長は終盤にかけ全員が知らぬ間に次のステージへの取っ掛かりを見出し、全て勝手に解決、そして大団円を迎えます。あまりにも急な展開ですが、それもまた良しとしましょう(笑)
今作ではどうやって終わりなき青春を卒業し、大人になって行くかをが肝なのですが、それはキャスト達も同じ思いなのでしょう。今作は、本シリーズからの卒業するための禊だったのだと思われます。エンドロールのテイク集を観てると本当に楽しそうで、青春!って感じでした!

●兎にも角にも!ベラーズ全員が次のステージに向けて進んで行けてよかった、と思える一作です。
3作観ているとそれぞれのキャラクターに思い入れが出てくるので、これで良かったんどよなあと思えます。ちょっと目頭が熱くなっちゃった。

●全2作は終盤のステージと、彼女たちの成長が結びついていたから非情に熱くエモかったのですが、今作は卒業の切なさ、未来へ踏み出すけじめのようなものがでてて、エモさよりも一抹の寂しさを感じました。シリーズ通しての鑑賞をオススメします!
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