Yoshishun

シャザム!のYoshishunのネタバレレビュー・内容・結末

シャザム!(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

令和最初の劇場鑑賞。
新しい時代におきましてもよろしくお願いします。


さて、長すぎるGWも終わりましたが、日本の映画界は例年よりも盛り上がってるそうな。名探偵コナンにアベンジャーズにピカチュウ、そしてキングダム……今年はアベンジャーズがコナンに逆襲できたというニュースも入るなど、洋画もそれなりに元気な年です。

そんな超大作ばかりが揃うなか、マイペースな私は上映終了が囁かれる本作を鑑賞いたしました。
ちなみに菅田将暉主演の吹替版。

家族のいない孤独な少年ビリー。グループホームに養子として迎い入れられた彼はひょんなことから謎の神殿に招かれ、ある魔術師から超人的な能力を手に入れる。その能力を利用し、他人に見せびらかしたり、大人の遊びを満喫しつつも、やがて彼の前に大きな試練が訪れる……。

シリアスすぎるやら、話に纏まりがなくつまらないやら、とにかく散々言われまくってきたDCユニバースが、まるで開き直ったかのように簡潔なストーリーを用意してきた。超人的な能力を手に入れたために展開されるヒーローアクション、そしてヒーローだからこそ対峙せざるを得ない人としての苦悩。本作は主人公が逆コナンであることが重要であり、心も体も未熟な子供の成長物語であるのに加え、性格が子供な大人との対決という構図も従来のヒーロー映画ではあまり見られないもので面白い。

ただしストーリーはあまり新鮮味はないし、かなりご都合主義なので過度の期待はご用心。そこにノれるかどうかが本作を最大限に楽しめる最大のポイントです。

主役ビリーを演じたキャストも中々の好演技で、特に大人になった状態を演じたザッカリー・リーヴァイの子供っぽい演技もみどころ。仕草が幼くてデカイ子供を見事に演じきっています。また対するマーク・ストロングも悪役がぴったり。『キングスマン』のマーリンのような優秀なサポーターも良いですが、本作のような悪役も良い。他にグループホーム内の個性的かつ辛い現実と向き合う子供たちも本作の設定や展開により深みを持たせていて良い。

主人公がシャザムとなるまで少し時間がかかり、そこにいきつくまでが多少退屈には感じるものの、それまでの状況を把握しておくことが重要になってくる。

ご都合主義すぎる点が鼻につくが、これまでのDC映画にはない、わかりやすくて楽しい本作は、今後どのようにユニバースの中で展開されていくか楽しみです。エンドロール前に大きなサプライズもありましたし、劇場が少しどよめきました笑(といっても二人しかいなかったけど)。

ちなみに吹替はかなり銀魂色強めで、子安なんかは中二色全開で完全に高杉でしたとさ。菅田将暉は打ち上げ花火ほど下手ではなかったです。
Yoshishun

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