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メン・イン・キャットのvilljobbaのレビュー・感想・評価

メン・イン・キャット(2016年製作の映画)
3.0
家族を顧みない金持ち仕事人間が猫になってしまう話。

あらすじからベタなヒューマンドラマ展開が予想できるのだが、ベタなものこそ良いものだ。
短い映画なのでいつの間にか終盤に入ってあっさり終わったが、ほどほどの感動とチョコチョコ入るコメディと猫の可愛さと、バランスが良かった。

当然ながら猫がかわいい。
CGっぽくないシーンも多いが、撮影するの大変だったんだろうな。

主人公は現実世界でもいろいろやらかしてる俳優なので特に同情はせず観ることができる(笑)
現実世界での出来事のせいで、彼を去勢しようとするギャグシーンが高度なブラックジョークへと早変わり。そのままやっちゃえば良かったなぁ。(満面の笑み)

ハリウッド映画には時々、笑えない動物痛め付けジョークがあったりするのだが、本作にはそんな感じのシーンはない。
猫犬好きピーポーも子供たちも安心して観ることができる作品。


それと観ていて思い出したエピソード。
コロナ前最後の旅行でシベリア鉄道に乗り、大晦日の車内で猫ちゃんとたわむれていたのだが、正月早々にカバンに小便をかけられたことを思い出した。
その猫特有の小便の匂いはカバンに染み付き、一年以上に渡って残り続けた。それは懐かしい旅の匂いに感じられて、洗って取るのが勿体なく感じてしまったのだ。
数ヶ月前にふと思い出して嗅いでみたが匂いは自然消滅しており、なんだか切ない気持ちになってしまった。

猫の小便の香りを嗅ぐと今でも、あの極寒の正月に乗った暖かいシベリア鉄道の車内を思い出させるのだ。
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