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ちはやふる 下の句のsomaddesignのレビュー・感想・評価

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)
5.0
絶賛のレビューが多いなか、前作に続いてやっぱり乗れませんでした。
そもそも「上下二話完結」と宣伝しておきながら、下の句公開早々に「続編製作決定!」て宣伝するって、これからどういう気持ちで観に行けばいいのか分かりませんでしたA^_^;)

上の句より青春スポ根モノとして、まっとうにチームであることの良さだったり、人と人の繋がりの大切さは描かれているものの、それがカルタの強さにどう関係してくるのか、ロジックがなんとも曖昧。
上の句のクライマックスであったような、勝つために何をして何で勝てたのか/負けるのかが一切不明。
特に一番実力で劣ると思われる机クンが、猛者集まる全国大会でいきなり勝ててるのが不思議です。

他にも大事なコトや思ってることをイチイチ喋っちゃう無粋さ。
思春期の若者がそんなに素直にいろいろ言葉にするもんなのかしら?もしくは言葉にされないと分からない絆じゃないハズだろうと思います。
大事なトコで、スローモーションに主人公の独白をかぶせ、映画のテーマやメッセージを長々喋らせるなら、そもそも観客は2時間なにを見せられているんだか。

言いたいことや不満は数あれど、広瀬すずを筆頭に野村周平、真剣佑、松岡茉優の若く瑞々しいアンサンブルは素晴らしく、今しか見れない・今こそ撮るべき見るべき青春映画として希少だと思いました。
個人的に、天性の真っ直ぐさの千早や、天才・新や若宮詩暢と違って、太一の凡人の苦しみを好演した野村周平にMVPを。
スーパーヒーローな気配りや活躍なのに、いつも心に劣等感を抱えてるような鬱屈した影が見えてよかったです。

今年の劇場鑑賞、42本目

エンドロール凝りまくり
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