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スパイダーマン:ホームカミングのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
ニューヨーク。スパイダーマンである15歳のピーター・パーカー(トム・ホランド)は、部活のノリで街を救う、ヒーロー気取りの高校生だ。アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)は、そんなピーターの能力を見出し、真のヒーローとしての“道”へと導こうとする。ピーターはスタークに新しいスーツまで作ってもらい、興奮して自分の力を認めてもらおうと日々街に飛び出していく。そんなある日、巨大な翼で空を飛ぶ怪物が突然街に現れる。ニューヨークの平和のために、ここぞとばかり怪物退治に乗り出そうとするピーターだったが、スタークは「アベンジャーズに任せておけ」と彼を止める。ピーターは子ども扱いに我慢ならず、スタークの忠告を振り切って戦おうとするが、多機能過ぎる過ぎるスーツの力に振り回され大惨事になりそうなところをアイアンマン(ロバート・ダウニー・ジュニア)に助けられ事なきを得る。だがピーターの無責任な行動に腹を立てたトニー・スタークに、ピーターはスパイダーマン・スーツを取り上げられてしまう。果たしてピーター・パーカーAKAスパイダーマンは、バルチャーを倒しアベンジャーズ入りが出来るか?
マーベル・シネマティックユニバースに、スパイダーマンが加わった最初の作品。
スパイダーマンの映画版は、サム・ライミ監督版とマーク・ウェブ監督版があるが、共通点はスパイダーマンとしての力を最初は自分のために使うが、「大いなる力には大いなる責任が伴う」というヒーローの責任を学び学校とヒーロー活動の両立や恋愛に悩みながら成長していくという青春ものの要素が、真ん中にしっかりあること。
今回の映画版は、憧れているアベンジャーズと戦い、その一部始終を自撮りしたり、アベンジャーズ入りを目指してトニー・スタークに認められるようにご近所活動に夢中になるが、スパイダーマン・スーツの機能を上手く使いこなせないで空回りしたり失敗しながらヒーローになろうと奮闘するピーター・パーカーのガキっぽい感じがユーモラスに描かれていて、コメディよりな感じ。
以前の映画版に比べると、ヒーローの責任を学び成長していく葛藤があまりなく薄味な感じだが、それでも後半バルチャーの正体を知り、悪事を働かなければならないやむにやまれる理由を知りながらも、悩みながらもスパイダーマン・スーツを取り上げられ自前のスパイダーマン・スーツで奮闘する展開は、熱いドラマチックなものがある。
スパイダーマンが華麗にビルの間を飛び回るアクロバティックなアクションは少ないけど、スパイダーマンとバルチャーのバトルなどはハラハラドキドキした。
「アイアンマン3」に出てこなかったペッパーやハッピーの再登場やトニーのピーターに対しての心配性な父親のような言動には、「アベンジャーズ」のシリーズを見たことある人は、ニヤニヤさせられる。
「アベンジャーズ・インフィニティウォー」でどのような活躍をスパイダーマンが見せるか、今から楽しみな1作。
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