チリのインディアンが真珠のボタンと交換されてイギリスに連れて行かれて西欧化したが、再びチリに戻って部族と共に暮らそうと思ったが戻れなかった悲話がタイトル。水のノマド(遊牧民)、カヌーでチリの島々を往来して生活していたカウェスカル族が入植者によって迫害されたの歴史。
カウェスカル族のボディーペインティングが面白く、ウルトラマンに出てくる宇宙人みたいだ。ダダとかゼットンとか。宇宙と交信していたのだろうか。ナスカの地上絵とかあるものね(これはペルーだった)。天体観測地としても有名みたいだ。そんなところに入植者がやってきて国境をつくってしまう。
ピノチェト独裁政権時代に鉄道のレールを括りつけで沈められたインディオ。拷問を受けて殺され海に投げ込まれた。そのレールを拾い上げ共に出てきた真珠のボタン。パタゴニアはパタ(足)が大きい人の意味。インディオの顔はアジア系の我々にも似ている。カヌーで渡ったという話もあったような。
(2015年12月19日)
パトリシオ・グスマン監督のドキュメンタリーは映画でチリの歴史と社会を映し出して、それが監督の映画人生と重なっていく。