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故郷の便り/家からの手紙のFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

1970年代のニューヨークの街に、子供の背丈の様な高さで置かれたカメラが映し出すシンメトリーの構図の道。母が書いた故郷からの手紙を読み上げるナレーション。平面性と奥行きを保ちながら、徐々に人は増え構図は変化する。外から見ていた景色を内側から覗き、ナレーションは電車の音に書き消される。最後の船の上の固定カメラは遠ざかるニューヨークを長回しで映し出す。気ままなカモメの飛行と電車にとってかわる水を漕ぐ音は二度と戻ることはない時間を描く。あと五回は見たい傑作。
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