tk

シン・エヴァンゲリオン劇場版のtkのレビュー・感想・評価

4.0
永らく続いたエヴァシリーズの完結編。ずっと見続けてきた視聴者からすれば、本当にこれで終わりなんだなあという気持ちでいっぱいになる事請け合い。あの広がった風呂敷の様なの話をすべて決着させた事には素直に驚く。これまでのテレビ版や旧劇場版や新劇場版、ファンの中で膨らんだ願望や妄想、それら全てを包括して終わらせる結末は本当に素晴らしいと思う。
ただ、一本の映画として見ると親切設計とは言えない。初見の人とてもこの一本では内容やノリを把握できないし、これまでの歴代作品で感じさせられてきた興奮やフラストレーションがないから、カタルシスに到達できないのだ。作中の過去作品へのパロディシーン(特撮やヤマトなど)はオタク度の高い人は面白がれただろうけど、知らないと「で?」となってしまう。知らないと楽しめないシーンもあるので、過去の庵野作品よりパロディ度が強い感じがする。
そういう意味で今後テレビ放映される事があってもマスに訴えかける力は弱く、ジブリ作品や新海作品の様な一般社会に訴えかける力はないでしょう。テレビ放映されても、あまり視聴率が伸びずネットで叩く人が出てくるだろうなと予言しておきます。
ただ、これまでのファンが必ず観るべき映画であるのは間違いない。迷ってる人は絶対観に行こう。
tk

tk