鑑賞者

シン・エヴァンゲリオン劇場版の鑑賞者のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

人はみな他人とは違う。だから他人と完全には分かり合えない。それゆえに人は孤独だ。この孤独から逃れるために他者と一つになりたいなんて思う。でもそれではいけない。だってすべてが一つになった世界には、もはや“僕”も“君”も存在しないから。ただ。“僕”と“君”が一つになれない世界でも互いに分かり合えるという希望はある。それが「好きだ」と言葉で伝えること。この言葉で人はその孤独を癒すことができるんだ。

これが『エヴァンゲリオン』という作品のメッセージでしょうかね。今の時代に、そして未来永劫、本当に必要な思想だと思います。ただ、このことを言うために複雑怪奇な設定を持ち出してくる必然性がどうしても見えてこない。それが残念ではありますが、そこが純粋な思想に還元されえない庵野秀明の作家性なんでしょうね。

作画は素晴らしいですね。特にエンバイロメントの描き込みは凄まじい。3Dの使い方に関しては……ノーコメント。

いやぁ。一気見するもんじゃないですね。まじ疲れたんげりをん。
鑑賞者

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