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4/猫 ねこぶんのよんのtetsuのレビュー・感想・評価

4/猫 ねこぶんのよん(2015年製作の映画)
3.3
祝DVD発売!
というわけで、「カメ止め」の上田監督作品があると聞き、観賞。

・『猫まんま』 監督:上田慎一郎
夫婦漫才をする二人。
彼らは人生に関わる大きな決断を迫られていた...。

監督が『カメ止め』で"家族愛"を描く萌芽はここにあったのだなぁと確信させられる一作。
個人的には、好きな女優・木南響子さんが出ているだけで満足な作品ではありましたが、彼女が見せる関西弁の漫才や、監督の作品にしては珍しい少し苦めのエンディングも好みな作品でした。

・『ひかりと嘘のはなし』 監督:早坂亮輔
「私はあなたの未来の娘です。」
あることをきっかけに、見知らぬ男に嘘のメールを送った女子高生。しかし、送信相手は本当に信じてしまい...。

全編を通して「普通」という印象。
始まりと終わりにおける彼女の変化が、ごくわずかなため、そこまで内容がないように感じてしまう。

・『一円の神様』 監督:浅沼直也
「これ、落としましたよ。」
少女が男に話しかけている。しかし、その落とし物は彼の物ではないようだ。
何度も聞きただす少女に困惑する男、その最中、ある女性が彼のポケットからサイフを取り出す。実は彼女は少女の母親であり、親子で犯罪を繰り返していたのだ...。
ある親子の切なくも悲しい愛の物語。

今回の作品群の中で唯一のシリアステイスト。まさに『八日目の蝉』を短編にしたような作品。
特に、主人公がある人物を追っていくラストの長回しが印象的で、緊迫感が感情を昂らせる様な演出が見事だった。

・『ホテル菜の花』 監督:中泉裕矢
あるホテルにやってきた女性。
民泊の様な佇まいや温かい人達に囲まれ、幸せな生活を送る彼女だったが...。

死を目前に控えた登場人物が、他の宿泊者にバレないように宿から出ていく行動が、なんとなく死ぬ前に姿を消すネコと被った。

というわけで、
ネコの登場シーンと「愛」をテーマにした物語という点で共通している4つの短編。
これといって、すごい作品があるわけではないですが、後々、本作出身の監督が成功していけば見方が変わっていきそうな短編集でした!

参考

映画 4/猫(ねこぶんのよん) | Just another WordPress site
http://nekobunno4.com/ 
(こちらには各作品の四コマあらすじなどが載っています。)
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