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大江戸評判記 美男の顔役のhummingbirdのレビュー・感想・評価

大江戸評判記 美男の顔役(1962年製作の映画)
3.9
かなりの名作だと思う(こういう作品は埋もれないでほしい)。

映画化もされた「一日だけの淑女」(「ポケット一杯の幸福」)と「河内山宗俊」を足したようなストーリー。ラストに向けて、この二つの話の絡まり具合が絶妙。コミカルとシリアスのさじ加減も本当にうまいし、映像も凝ってるし、死角がない。

当時は時代劇がもう斜陽だったせいか、主人公は武士ではなく無頼の徒で、股旅もののような、60後半〜70年代の作品のような、ピカレスクロマン。

里見浩太朗はコミカルな役。最初の方のかなりの長回しで、セリフと動作をメインでやっていて感心した(東映の俳優さんはみんな才能あり過ぎる)。

大川橋蔵はいつものチャラそうなキャラクターから始まる。中盤からはカチッとした着物で、格調高い武士のセリフをこなす。田中春男たちをみね打ちにする殺陣はワンカットで撮影されている。
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