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Danny Boyのchaooonのレビュー・感想・評価

Danny Boy(2010年製作の映画)
4.0
以前、dm10foreverさんに教えていただいたショートアニメーション🎬

顔のない人々が暮らす世界で、ただ1人顔を持った青年の恋と苦悩を描くダークファンタジー🖤?

ちょっとダークなストップモーションアニメという時点で好きな感じなのだけど、暗雲としたグレーな色味や、なかなか風刺的な内容で好みの作品だった😌

首から上、頭がない、体だけの人たちが暮らす都市🏙️
顔が丸々ないことで、見えないし、話せない、飲食も出来ない❌
でも元々顔がない人種ということでもなさそうで、あらゆるものが顔があることを前提に作られてる世界(つまり私たちの世界と同じ)という摩訶不思議さ🌀

見えないから事故は日常茶飯事だし、不自由極まりない状況の連鎖はとにかくカオス…🌀
見えないならいっそ辞めてしまえばいいことも、見えた頃の慣習を引き摺って行動している姿は滑稽さを感じるし、皆んな四苦八苦しながら生きてる感じがなんとも言えない悲しさも。

生きるために必要な何かを失ったときに感じる不自由さ。
でも人は慣れる生き物で、その不自由さにすら慣れて、それなりに生きる術を見出すものなのかな?

ただ1人顔を持つ主人公がそんな世界をどこか空虚に眺めているけど、ある日顔のない女性と出会い恋をすることで、彼は思い悩みある決断をする🩸

不自由さを強いられる中で、世界を見ることも、誰かに想いを伝えることも、自分の主張も届けることが出来ない人々。
それが出来る事は何よりも重要なことなのに、異質なモノとして扱われたりする狂った世界🌀
時として人はその大切なモノを手放すことで、周りに溶け込み受け入れられることを望んでしまうものなのかも。
それが生きるために必要な選択なのは非常に痛ましいし、まさに人ごとではない…。

今作はモモアマン主演の盲目ディストピアドラマ『see』にも通じるものがあったな👁️

幸せの定義は一つの尺度からは推し量れないものがある。
ラストカットの主人公のステップがチャップリンみたいで可愛いくて、そんなことを思いました😌✨

眠ってたクリップを今朝たまたま思い出して再生したけど、これは9.11とも無関係ではないシーンや描き方があり、このタイミングで観たのは正解だったかも🥺
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