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映画はもう始まったか?のsonozyのレビュー・感想・評価

映画はもう始まったか?(1951年製作の映画)
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1951年のイジドール・イズー『涎と永遠についての概論』の同年、レトリスム(文字主義)運動のメンバー、モーリス・ルメートルによる初監督作。(イズーに捧ぐ作品)

1951.12.7 パリ カルチェ・ラタンのシネクラブでのプレミア上映では、
・劇場入口に置かれた赤いスクリーンで『イントレランス(D・W・グリフィス)1916』を映す。
・『映画はもう始まったか?』20:30スタートと記載。
・21:30まで1時間待たせられた客は、2階から絨毯の埃をかけられたり、バケツの水を浴びせられる。(何で?笑)
・客に仕込んだサクラたちが罵声を上げ、強引に劇場の入口を押し開ける・・・

既存映画の破壊(テキストの意味組み替え、画と音声のズレ、フィルムを傷付ける&ペイントする、フリッカー&静止…etc)というバンクな内容だけでなく、上映方法まで過激に仕込み、観客の騒動で警察が出動して上映中止・強制退去になったということらしいです。

待ち時間に埃や水かけられたり、カッコイイとも言えますが目がチカチカ&脳内混乱系の映像なので、当時の観客が騒動になるのは当然でしょうね。笑
1950年代に映画鑑賞体験のすべてを破壊・革新しようとする「レトリスム」ムーブメントがあったというのはスゴいですが。
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