このレビューはネタバレを含みます
アメリカの女性作家シャーリー・ジャクソンが、大学生の女性ポーラの失踪事件を元にした『Hangsaman』を執筆していた時代をフィクションで仕立てた物語。
ベニントン大学教授の夫スタンリーと作家シャーリー(エリザベス・モス)の家に、スタンリーの下で講師となる予定のフレッドと大学生ローズ(オデッサ・ヤング)夫妻が家が見つかるまでの居候としてやってくる。
シャーリーは次作が書けない精神不安定で2ヶ月も外出もせず(広場恐怖症)、ベッドでタバコ&アル中になっており、夫スタンリーはローズにシャーリーの世話&食事を依頼する。
実は妊娠しているローズは家政婦的な役割を与えられ、当初は冷たい態度のシャーリーと険悪なムードに。
外面はいいが実はシャーリーをコントロールしようとし、ローズにも接近する曲者のスタンリー、自身の成功しか考えていないフレッドという二人の男に対抗するかのように、次第にシャーリーとローズの関係は変化し、シャーリーも次作『Hangsaman』の執筆に取り組み始める。。
スリリングな映像&サウンド、シャーリーが執筆する『Hangsaman』のポーラとローザの交錯、ブルースやオールディーズも含むサントラもいい。
『バージニア・ウルフなんかこわくない』と似た構造の作品ですが、エリザベス・テイラーの狂気とは違ったパラノイア/憑依系なエリザベス・モスが最高です。
※シャーリーでなくシャーリィとした邦題は検索対策かな?