愛をむき出しにした映画。
愛を確かめ合うことは困難を要する。何を言って、何をして、何を結んだところでそれがお互いを愛し合っているという確たる証拠にはならない。所詮、自己愛の延長線上に微かに見える、朧気な己を掴んでいることに変わりはない。
しかし、いつの時代も人間は愛の形を手に入れなければ落ち着くことができない。現代は、その傾向があまりにも色濃くなり過ぎてしまい。心を蔑ろにした、他人の事例、ありふれた事物、信憑性のない電子媒体を通した情報などに頼り切っている。
本映画の二人もそうだあらゆるものに雁字搦めになっている。けれど、その雁字搦めから、愛を表現するためにあらゆる手段をとる。その姿が美しい。
愛とは何か。改めて考えさせられた。