パン

ポンヌフの恋人のパンのレビュー・感想・評価

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
4.2
これは良かった!!
まるで美術館で落書き調の自由な作風の傑作に圧倒された時のような気持ちになった。
作家性が激しい強烈な映像。鬼才と評される監督作ってこういうのが多いんだよな。

タイトルからベタベタで甘ったるい恋愛映画か?と思ったがむしろ本編は泥臭く逞しい内容である。
ホームレス青年とお嬢様の恋愛映画らしからぬ恋愛映画。

花火が鳴り響くポンヌフ橋で踊りを楽しむシーン素敵だなあ。
路上生活初心者のミシェルを本気で心配して追い出そうとしてるハンス爺さん優しい。
「あなたを愛していなかった」 
アレックス辛すぎるね…

フランス映画にしては珍しくくっついたり、離れたりと急展開の連続で斬新だった。
悲劇が主題の映画かなと最初は思ってたが、そういうわけではなかった。

韓国を代表する映画監督、キム・ギドク監督はこの映画に強い影響を受けたらしい。
確かにギドク監督のフィルモグラフィは登場人物のぶっ飛んでる感じとか含めこの映画と少し似てる。
セリフが少なく場面や行動で物語が進行していく感じもね。
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