T

お!バカんす家族のTのレビュー・感想・評価

お!バカんす家族(2015年製作の映画)
1.5
差別表現が含まれる作品。視聴注意。

ジョン・ヒューズ脚本の『ホリデーロード4000キロ』(1983)から続くバケーションシリーズ、2015年の続編。『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(2023)で共同監督を務めたジョン・フランシス・デイリーが監督ということで見た。

『ホリデーロード4000キロ』の息子がお父さんになって、家族と同じ道程を旅する話なので、初作を意識した場面が多数登場する。それはいい。楽しい。

だがこのシリーズの売りであるぶっ飛んだ下ネタとブラックジョークが差別的な内容で辟易する。

冒頭の男にヴァギナがあるないギャグでかなりスレスレで笑えないなと思っていると、カーナビの表記がハングルになって音声ナビが怒声というギャグは完全にアウト。韓国系移民のステレオタイプがギャグになった100%の差別表現でとても見れたものじゃない。しかもこれをしつこく何度も繰り返す。2015年でこれはキツい。

シリーズを見てきて楽しい部分はもちろんあるし、ホリデーロードの主題歌がかかると思わず一緒に歌いたくなる。笑えるブラックジョークもたくさんある。オチは弱いが及第点。

だが差別をベースにしたギャグはだめだ。これだけで低評価にせざるを得ない。

シリーズをぶち壊しにした内容だと思う。
ブラックジョークは大好物だが差別は笑えない。作る人にはこの一線を超えない繊細さが求められる。できないなら二度とやるんじゃねえ。
T

T