バディモノの中でも結構特異な関係。好きです。
作家にとって自分が書いた小説は分身のようなもので、それに手を入れられることは自分を作り替えられていくようなものなんだろうな。
その繊細であろう作業を絶妙なバランスでこなすコリン・ファースの優しさと包容力。好きです。
自信満々に見えて周りの目を気にしてて、繊細なジュード・ロウがここでも魅力いっぱい。
親子でもなく友情でもない名前がつけられない絆に嫉妬を感じて徐々に病んでいくニコール・キッドマンがぞっとするほどハマっていた。演じられる女性の幅が広。
よくある他人に自分の存在価値を見出す系の女性のマイナスな部分が余すことなく描かれていてブラボー。こういう女性もできるんですね。
最後の手紙を読みながらのマックスの涙、作家と同じぐらい、あるいはそれ以上に作品を理解できる審美眼をもったマックスだから読み取れる、手紙の差し出し人トマスとの間に存在する大切な思い出、喜び、やるせなさが溢れていたんだろうかと思うと。
この横顔の涙のどこまでも続く記憶の美しさと切なさにこちらも涙。コリン・ファース好きです。