猫脳髄

テラー・トレインの猫脳髄のレビュー・感想・評価

テラー・トレイン(1980年製作の映画)
3.3
前作「ハロウィーン」(ジョン・カーペンター、1978)ですでに「出来上がって」いたジェイミー・リー・カーティス主演作品(1980年には何と3本が公開)。大学の卒業仮装パーティーで奮発した貸し切り列車で起こる連続殺人という、クローズド・シチュエーションのサスペンス作品。

筋は単純かつストーリーの因果についても冒頭で語ってしまうため、車内での演出に尽きるが、ゴア表現、スプラッター・シーンを前面に出さないままにとどめており、大学生の青春の機微ばかり映し出してしまったのはもったいない。列車パニックものとしても不十分である。

一方で、パーティーの余興に雇われたと言う体で、希代のマジシャン、デヴィッド・コパ―フィールドが出演し、マジックを披露するうえに、ストーリーに絡む重要な役回りを演じている。さらに、狭い車内で犯人を隠ぺいする手法が見事で、オッと思わせる。
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