分かりやすい展開のない群像劇。俳優やダンサーを目指す芸術学校の生徒たちの群像劇だが、彼らが何を学び、何を成し遂げたのかはあまり描かれていなくて、一瞬一瞬がぽこんと映画のシーンとして現れる。
ココが自称・プロデューサー(だったかな)に声を掛けられたシーンは嫌な予感しかせず、「やめておけ~!」と言いたくなったし、想像通りの展開になったときは怒りが沸いた。あと、これ今だったら絶対映さないシーンだよなあ…とか。
その辛いシーンも特に映画内では何か言及されることもなく、彼らが一体どうなるのか、どうなりそうなのかはまるで分からない。分かりやすいカタルシスのない映画だと思ったが、人の一生なんて傍から見ていたらそんなもんだろうしなあとも思う。
挿入歌はとてもよかった。ブルーノがしきりと「未来の音楽」と言って、テクノ(でいいのかな?)を特別視してたけど、この頃にはもうこの手の音楽やってる人そこそこいたんじゃ…というのは少し気になったし、過去の音楽を学ぼうとしない姿勢にも「ちゃんとしな~?」になるのであった。
それにしても4年間習っただけであそこまでバイオリン弾けるようになるもんなのか。