このレビューはネタバレを含みます
ピーターラビットでマグレガーと激しく敵対し、攻防するシークエンスがあるが、そこについて監督が「プライベート・ライアンを参考にして撮った」と言っていたので観た。確かにすごかった。この年代まで来ると現代の映画とさほど撮影技術に乖離がなくなってくるのかな?
かなり細部まで作りこんでいて、画面の奥の方で地雷が爆発すると四散する手足が見えるし、血で染まった赤い波が寄する浜には魚の死体もある。死亡からそれなりに経過している死体は腐乱し、虫も這う。
「兄弟が全員死んだら可哀想だから、残りの一人は助けてあげよう!」で救出部隊を組むの、あまりにも無駄すぎんか…?となって調べたら、兄弟が全員死なないように途中で兵役免除するのはポリシーとして存在するが、救出部隊が組まれることはなさそうというのが分かった。そりゃそう。でもそんなポリシー作るくらいなら最初から末っ子は徴兵せねばよいのでは…とも思う。
「プライベートってなんだろう」と思いながら観ていて、途中で二等兵のことなんだと気付いた。
個人的にはアパムが印象的だった。「ゴールデンカムイ」で基本的に人は人を殺せない、その引き金を引かせるには仲間に愛情を抱かせ、その愛情で引き金を引かしめる、みたいなことを言ってたけど、アパムは憎しみで引き金を引いたんだな…と少し悲しい気持ちで観た。
ほとんどミラーの視点で話が進んでたので、冒頭の老人はミラーかと思ったのにライアンなのがちょっと気になってしまった。