けまろう

ライチ☆光クラブのけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

ライチ☆光クラブ(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

『ライチ☆光クラブ』鑑賞。『帝都物語』を思わせる衣装と『CASSHERN』のような世界観。ディストピアの中で求める少年たちだけのユートピア。美を求める少年たちが成人し美しさから引き剥がされてしまう閉ざされた世界もまたユートピアのようでいてディストピアなのだ。「成長は罪ではない」と自身を納得させつつも、少女の持つ絶対的な美を崇めてしまうのも皮肉だろう。少年の美は成人とともに失われるからこそその輝きを放つ。成人しても美を求めるゼラと成人を肯定するタミヤは、その少年美の本質の理解の違いから生じた差なのか。
少女の美を獲得し得たのが、ノイズ混じりに美を追求した少年たちではなく、良い意味で短絡的(純朴)な愛情を示したロボットのライチだったことも、美に固執した少年たちの世界がディストピアであったことを教えてくれる。
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