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永い言い訳のフジのネタバレレビュー・内容・結末

永い言い訳(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

【2020#038】
 小説家の衣笠幸夫(本木雅弘)と夏子(深津絵里)の婚約関係は冷めきっており、夏子がバス事故にあって亡くなった際にも幸夫は涙を流せずにいた。
 事故当時夏子と一緒にいて亡くなった大宮ゆき(堀内敬子)には夫の陽一(竹原ピストル)と2人の子がいた。事故を機に大宮家の3人と幸夫は親交を深める。幸夫は陽一に代わって子ども2人の成長を見守るうちに以前には感じていなかった愛情や感情が芽生え始める。


 国語科のゼミで小説『永い言い訳』(西川美和/文春文庫)を扱ったので映像版でも拝見。もっくんの演技初めてしっかり観たけど良かった。「仕事や家庭がうまくいかずに半分廃れてしまった心が純粋無垢で母親がいないなか懸命に生きる子供たちと関わり、成長を見守っていくなかで自分自身の心境にも変化が現れる」いう設定はテーマとして新鮮味があるわけではないけど作中でみんながそれぞれ懸命に生きている姿を見ていると飽きる感情とかは全くなかった。
 作中に出てくる大人たちの人間関係は少し複雑でひやりとしてしまうこともあるが「子供たちの成長」が共通項となって大人たちもそれぞれ歩みを進めていく姿に感動した。
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