8さん

13時間 ベンガジの秘密の兵士の8さんのレビュー・感想・評価

4.1
2012年9月11日、リビアの米国領事館で実際に起こった悲劇を描いた社会派戦争アクション作品。

リビアのベンガジ、米国領事館からさほど遠くない場所に、秘密裏に設置されたCIAの拠点アネックスに軍事組織GRSの6人の警備兵が派遣された。

2012年9月11日その夜は、在リビア大使のクリストファー・スティーヴンスがベンガジに滞在しているというだけでなく、特別に重い意味を持つ日付となった。

それまで静かだった領事館の周囲に、何処からともなく群集が集結する。その群集の目的は、火器による領事館の襲撃。それが、凄惨なあの13時間の始まりだとは誰も知る由はなかった…


『6人の男達の勇気が、間違いを正す。』


混乱の先に待っているものとは…

万事休すという言葉がこれ程までに相応しい状況はあまりないでしょう。実話ベースの作品として、とても重くアメリカ政府や政治に対して一石を投じる内容だった様に思える。

ローン・サバイバーやアメリカンスナイパー等類似する作品はありますが、リアリティの高さと暗然とした気持ちになるのはどれも同じでしょう。特にリアリティの高さは、尺の長さからかなりのものを感じ取れる。実際の事件とは比べたくないけれど、それに近い凄惨な描写が表現されている事に驚いてしまう。単なる娯楽作品ではなく、アメリカ政府や政府の行う秘密諜報活動に対して与える影響が少なくない事を願いたい作品です。次期トランプ大統領が「テロリストを虐殺する」と発言した内容が、任期中国際情勢がどう変化し秘密諜報活動にどんな影響を与えるのか…?他国の事ながら、自国の未来も心配ですね。
8さん

8さん