風来坊

13時間 ベンガジの秘密の兵士の風来坊のレビュー・感想・評価

4.0
2012年にリビアのベンガジで起きたアメリカ合衆国在外公館襲撃事件を元にした緊迫のミリタリーアクション。

全編がほぼ銃撃戦と云う触れ込みを見て、アクション映画好きの私の血が騒ぎ鑑賞。しかし、全編ほぼ銃撃戦というのは誇張でした。事件が起きてからの緊迫感溢れる銃撃戦は凄まじいが、そこまで43分程掛かるので全編銃撃戦は言い過ぎ。

マイケル・ベイ監督作というのは後から知ったのですが、冒頭の空撮とか車の走行シーンのカット割りは何だかマイケル・ベイぽいなとは思っていました。爆発シーンはやっぱりベイ色が出てるなぁという印象で臨場感抜群の映像で迫力満点です。

事件元にした戦争事件物は政治的になり堅苦しいものが多いですがこの映画は演出が巧みでテンポも良く最後まで飽きない。緊張感の中で時折出る皮肉めいた軽い感じの台詞もなかなか効果的。ただ臨場感はスゴいが乱戦で混沌としていて状況が把握しづらい難点もあります。あとやっぱり長い…。

ストーリーは…史実を元にした映画は評価が難しい…面白いと言うのも語弊があるし…。この事件は個人的には人災だったなと思ってはいます。他宗教に馬鹿にした挑発的な映画を撮った人達、理想に燃え危険意識が低かった大使、治安維持をないがしろにした作戦本部、融通の聞かない使えないうんこ上司と色々な事が複合した結果なのかなと…日本も対岸の火事とは言ってられないなとか…そういう事を色々考えさせられた点では良い映画だったと思います。
風来坊

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