このレビューはネタバレを含みます
なかなか描かれないドイツ敗戦後の世界の中でのドイツ人。しかも地雷を処理するという、「自分で蒔いた種だろ」と言いたくなるテーマだが、ドイツ少年兵に肩入れしている珍しい映画だ。
そしてもうドバドバと死んでいく少年たちか悲しい、といえば悲しいけれど、誰か誰だかわからないうちに死んでいくので、観客としては肩入れできずに居なくなる。悲惨ではあるけれど、どっか他人事に構えてしまっているなあ。ドライな描き方に徹しているのだろうか。
だいぶ軍曹をいい奴に描こうとしている跡は見えるけれど、で実際いい奴なんだろうけれど、逆に軍隊らしさがなくて違和感だった。役者が演じていますよ、と看板を下げている感じ。そこまで打ち解けますかね?
最後は無事に帰れて良かったが、感動するほどでもなかった。うーん、ドラマがない訳じゃないし、リアリティがない訳じゃないし、なんだろうね。テーマとして膨らませ辛かったのかもしれない。
「ドイツ敗戦後は少年兵が地雷を撤去したんですよ」、この一文で終わっちゃうもんなあ。そこに友情やら憐みやらをくっつけているけど、肉付けが上手くいってないのか。