HinakoM

ヒトラーの忘れもののHinakoMのネタバレレビュー・内容・結末

ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

公開当時、一人で観に行こうかめちゃくちゃ迷った作品 ようやく観た 観て良かった

地雷の恐怖と緊張感
終戦後も続く憎しみの連鎖
若い命が散っていく虚しさ

地雷も恐ろしいが、一番怖いのは
憎しみに支配され、「共感」を完全に放棄してしまった人間の底知れない残酷さ
考えることを放棄し、意思疎通を諦め、どうしようもなくなった最後に行き着くのが暴力や殺し合い
話し合う余地があるにもかかわらず、それを話し合いより手っ取り早いからといって「拒絶と暴力」に逃げるのは愚かだ …
そしてその愚かさをいくら頭で理解していても、思い描くようにいかないのもまた人間で、だから歴史は繰り返す
戦争を起こす人の気持ちなんて正直考えたくもないが、それもまた拒絶と憎しみの始まり

「どこまで人は憎み合うのか」
「人はどこまで許し合えるのか」
この作品の問いかけに対する答えは、おそらく一生出ない それでも考えることを放棄せず考え続けたい
HinakoM

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